Elgin 八角懐中 1933年製 7石
真鍮製 34059188

(OH)



OH 調整いろいろ

分解前に地板側の各穴をチェックしたところ、テンプ穴石にヒビが
入っていました。一体どういう衝撃が加わったのでしょうか。
ケース外側には特に大きな凹みや疵瑕はなかったのですが…。

そのままの状態でベンジンに長時間浸し、ハケの毛先を滑り込ませて
洗浄後、一昼夜置いて乾燥させました。

分解前の確認で、リューズを巻上げる際にカリカリと引っかける感触と、リューズ
自体がカラ回りしてしまう症状がありました。香箱のフタを開ける時に引っかかり
があって開けにくかったのですが、フタを閉める時にどうしても浮いてしまいしっかり
閉まりません。もしやと思い巻真を上下逆にして入れ直してみると今度はしっかりと
はまりました(巻真が逆に入っていても動くものなのかと驚き)。

リューズを巻上げ位置に持ってきても丸穴車がカラ回りする症状の原因がなかなか
解りませんでした。これはリューズを下げた時に、ツヅミ車がキチ車にしっかりと
圧着しないために、ここに隙間が出来てカラ回りしていたようです。さらにその原因
は、どうやらカンヌキの位置が微妙にズレているためのようです。カンヌキ部分には
成形か別作されたような黒い焼き直しの跡がありますので、過去に何らかの手が入って
いる可能性が高いです。このカンヌキ部分を精密ペンチで若干上側(リューズ真に平行に
リューズの頭方向)へ調整してみると、空回りはなくなりました。

駆動はしっかりと、日差1分以内で元気に動いています。