■ HAHN LANDERON EXACT 1 ■ 2へ

メーカー:アーン・ランデロン
スイス 1890年前後
クオーターリピーター
10石 ガンメタルケース
リューズ巻上 ダボ押し時合せ


ガンメタル製のクオーターリピーターです。分厚くずっしりと
重量感があります。この古物感がたまらなく好きです。

「HAHN LANDERON」「40」
プレート裏の刻印。

2リング&2ゴングのオーソドックスなリピーター機構です。プレートやアームは
方向性をもって配置され、美しく整然とした眺望を見せています。

感触抜群ガンメタルケースの大型懐中です。

程良い乳白色の琺瑯文字版上には金彩分刻と黒ローマ字表示が施され、装飾性の高い
長短針が使われています。さらにクオーターリピーター機構が内蔵されており、ボタンを
押し込むことで時間&15分単位の現在時刻を打刻してくれます。

上の画像はOH後のもので綺麗になっていますが、OH前はケース自体が
半樹脂化した油に覆われ、機械は油カスだらけでプレートにもこびりつき、リピーターも
青息吐息といった面白い状態で、洗浄がかなり大変でした。テンプの振れはすごく
元気で、時計機能だけはしっかりしていたのが流石でした。以下行程をじっくりと。


リピーターボタンをネジで外します。

リューズの止めネジをゆるめます。

リューズを引っ張るとすぽっと抜けました。

ガラス蓋をコジアケで外します。

針を注意深く外します。

ダボ押しのピンもネジ止めでした。

ダボピンを抜きます。

ムーブ止めネジはアンクルバランスの奥と、

角穴車の横にありました。見えるかな。

ネジを少し回してムーブを外します。

リングの材質を別にする事で音色に変化をつけています。

「CATHEDRALE」と刻印。(カセドラル/大聖堂)

十時マークに「18282」の刻印。

リューズ穴ギリギリにリングが通ります。微調整が難しい。油カスも結構ついてました。

文字版の12時位置に補修痕。ちょうどピンの位置ですね。

6時位置はピンではなくネジで直止めされていました。

と思ったらピンが取れていたんですね。

プレートにネジ穴を開けて固定するようにされていました。が、位置が厳密ではなく、秒針の穴が微妙にずれてしまっています。

文字版を外すとリピーターの機構が表れます。

筒車の下に15分毎の区切クランクが。ボタンを押すと右にあるハンマーが下りてきてクランクに当たり、その高さを判別します。

「DEPOSE」の刻印。上の4つのギザギザにハンマーで判別された高さ毎にピンがはまり、スライドの量を調節しています。

「14070」の刻印はシリアルでしょうか。

振り石ではなく金属の舌が出ているテンプ。

ライトアングルレバー。爪石が使われています。

ガンギ車のアームはプレートに平行に付けられています。

ゴング押さえはプレート押さえも兼ねています。

プレートを外すと大きな香箱が。

輪列とゴングが近くに集中してます。

デカい香箱。小さい歯車が角穴車に相当します。

フタを開けてみる。バネ飛び出し防止にクリップを。

脱進機部分の土台プレート。

その裏に「DEPOSE」の刻印。

「HAHN LANDERON」は、1873年 Hahn Freres & Cie(兄弟?)によって
スイスのル・ランデロンに設立され、その後1927年にエボーシュ連合社に参加し、
1970年までカム式クロノムーブを製造していたとあります。そのカム式ランデロンは
あのバルジューやヴィーナスに継ぐ廉価版クロノとして採用されていたそうです。

つまり、この「HAHN LANDERON」(アーン・ランデロン?)というのは
クロノグラフムーブメントメーカーの前身だったわけですね。メーカーや歴史に
ついて調べることも楽しみの1つで、時計に対する思いもまた深くなります。


洗浄です。今回は全部品2度洗いしました。

フタの裏は真っ黒。

内側は炭化?こびりついてます。

ケース本体はもっと…

むわー

ウェ゛ー

つい熱中して撮りまくってしまいました。
今回は洗浄までということで、続きはまた。




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