■ Waltham Muller ■

メーカー:ウォルサム
アメリカ 1874年
15石 メタルケース
リューズ巻上 レバー時合せ

3時位置にリューズのあるオープンフェイスの懐中。
文字板の汚れが強いです。

針にもかなりサビが。

時合せ用のレバーです。

引き出すタイプより小型のレバーです。

ネジが緩んでいてうまく作動していませんでした。

リューズ頭はネジ止めされていて、

中でジョイントされていました。

文字板側。非常にシンプルな作りです。

この懐中はいろいろな銘が入っているのが特徴です。

文字盤

H. Muller & Co.
SHANGHAI.
SOLE AGENTS


Muller の u の上にある2つの・・は
ウムラウトでしょうか。
Miiller
ではなさそうです。

SHANGHAI.
は「上海」でしょうね。
機械プレート

AMER,, WATCH Co..
Park Road.
WALTHAM,MASS.


「AMERICAN」ではなく
「AMER,,」となっています。

機械プレート(裏側)

WOERD’S PATENTS

と刻印されています。
ケース蓋裏

ROYAL.CASE
WALTHAM


と刻印。

時計年表にもあるように、Waltham社は1850に創業されてから1885までは
買収・統合・合併・技術提携が度々あり、この時計が作られた1874年もその
時期にあたります。文字板・機械・プレート・ケース等の刻印も当時の体制が
現れていて興味深いものがあります。しかし欧米の企業って昔から買収や
合併が付きものですね。時計メーカーもその例にもれません。


巻き上げ歯車が両方とも角穴止めでした。

香箱裏の巻止歯はナナメに切ってあります。

輪列洗浄中。

バランサー付きアンクルと装飾された押さえ。

部品数が少なくメンテがしやすい構造です。

組立完了。元気に動き出しました!

文字板はルーペで見ながら汚れを丁寧に落とします。

針のサビも同様に落とします。

6ケタシリアルの古いWalthamです。
オープンフェイスですがリューズが見慣れた12時位置ではなく
3時位置にあるので見た目に不思議な感じがします。



シンプルな時送り装置や両角穴車などは米国時計技術の黎明期に
あたる過渡的なものでしょうが、非常に合理的でメンテもしやすく
よく考えられている機構だなと思いました。

またいろいろな標記や刻印がなされているのも特徴で、それらを
読み込んでいくのも古物時計の楽しみ方のひとつではないかと思います。


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