■ CHOPARD 前編(外観と分解)

メーカー:ショパール
スイス 1881年以降製
6石 真鍮製?オープンフェイス懐中
リューズ巻上 ダボ押し時合せ

後編(不具合と調整)

白セト黒ローマ時ダイヤルにケースと同色の針。品のあるケースの装飾と合わせてクラシックなデザインになっています。

リューズ部分は頑丈な作りをしています。
ガラス風防も厚い。

裏蓋のヒンジは少し斜めに取り付けられています。

現在も歪みは無くしっかりとしています。

裏蓋を開けるとガラス越しに機械が見えます。

丸みのあるガラスが使われています。

シリンダー式テンプの動きが見てとれます。

厚くずっしりとしたプレートが使われています。
← 角穴車のカバーに刻印。

SHOPARD'S PATENT DEC.6 TM= 1881

パテントの標記が月日まで明記された刻印がなされ、
またそれをガラス越しに確認する事が出来ます。

ショパール
 1860年にルイ・ユリス・ショパールによってスイスのジュウ渓谷の村に時計師として工房を構えたのが始まりです。
19世紀末までの制作販売等の資料はあまり残っていないそうです。1963年にドイツの宝飾会社ジョイフレ社に移譲され、
宝飾時計ブランドとして現在に至っています。


文字版側のダボ押し機構。日ノ裏車に修理(ロウ付)の跡が見られました。

テンプを外す。押えの裏側には削った調整跡が。修理調整を重ねて使われてきた時計のようです。

シリンダー部分。内側にガンギ爪が当たって出来た溝が横縞模様に見えます。

ヒゲの状態。アップ写真を残しておいて良かったと後で思う事に。

ガンギ車の各爪は潰れや減りが少なく、割と良い状態でした。その分シリンダー側に負担が?

ガンギ車を外す。4番(秒針)3番2番車・香箱が1プレートの押えで取り付けられています。

角穴車のカバーを外す。コハゼとバネを飛ばさない様注意。

押えプレートを外すと各輪列・香箱・巻真歯車が見えます。

巻真にある歯車。リューズの巻上動作を香箱へ伝えます。力がかかる部分の割には小さな部品です。摩耗もあります。表裏を逆に取り付けると噛合わずにガリガリと滑ります。

香箱の裏側にはリューズからの巻上げを受取る歯車があります。

主板側のテンプ穴石と押石。

ダボ押し機構の小鉄車・中間小鉄車。普段は香箱へ連結していますが、ダボと呼ばれるピンを押す事でレバーが下がり、筒カナに連結が切り替わります。

分解。

テンプ一式洗浄中。

現在では宝飾時計で有名なショパールの初期の懐中時計です。
白セト文字版に黒のローマ時表示、控え目で品のあるクラシックな外観は個人的にも
一番好きなデザインです。商館時計の様な中蓋ガラスは丸みを帯びていて
ソフトな印象を受けます。


当初は針のハズレ・緩みを改善するのが目的でしたが、古い時計だし洗浄注油も、と。
組立までは順調にいきましたが、いろいろと手の入っていた?らしい時計だけあって
その後ありとあらゆる調整事項が次から次へと出てきてしまいました。

長年稼働に耐えてきた実用機械である懐中時計。そこにはどの様な不具合の
可能性があり、どういう形で現れてくるのでしょう。調整法も合わせて、そのへんは次回にて


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