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■ INGERSOLL 無石懐中

メーカー:インガーソル
アメリカ 1901年製?
無石 真鍮製?オープンフェイス懐中
リューズ巻上 リューズ押込み時合せ


インガーソルのオープン懐中です。文字盤が見にくいですが表記あり。
Triumph R.H.Ingersoll Bro. New York,U.S.A.
R=ロバート?、H=ハワード?
Triumph「トリンプ」はブランド名として付けたのでしょうか。
現在の下着通販会社と綴りが同じですが、関係性はないでしょうね…。

リューズ及び提げ環は大きく立派。

裏蓋。ブラス製のオーソドックスな顔。。

機械は黒地に装飾が彫られており大変目を惹かれます。
MADE IN U.S.A, PATENTED, 
JAN.13.1891, DEC.23 1890,  
APRIL.23,1901, 
R.H.Ingersoll & Bro.  New York,U.S.A.

裏蓋の内側に「523581」の刻印。

文字盤は3箇所でネジ止めされています。

日ノ裏車と筒車が縦に配置されています。

筒車の下には筒カナらしき部品が。

文字盤の裏側。

文字盤は印刷した紙を接着してある様です。

そのまま外枠が外れます。

文字盤と共にネジ止めされていました。

リューズを押込むと、

巻真側も下がって小鉄車にかみ合い時合わせします。

テンプには緩急針も。。

テンプ裏側。テン輪に凸があり、形状も工夫されています

香箱の歯が一枚欠けていましたが巻上げには支障ありませんでした。右の小歯車はリューズを巻上げる時、香箱の方に寄ってきて歯に押付けられる様になっています。

密閉されてない香箱です。丸見え。

4本あるネジの内1本が接着固定されていてプレートを外せませんでした。必要があれば無理矢理引っぺがしますが、今回はそのままベンジンに漬け込んで洗浄しました。

巻真はバネでリューズと共に押上げられており、香箱を回す小歯車に繋がっています。押込むと小鉄車の方に繋がって時合わせが出来る様になります。

見にくいですが、バランサー付きのピンアンクルです。

組立て注油後、テンプが動き出しました!

文字盤と針を取付け。

大きさは19セイコーより一回り大きく厚みもあります。

インガーソルのオープン懐中です。
この懐中は石が全く使われておらず(無石)、時合わせの
切り替えがバネ仕掛けになっています。紙を貼り付けた文字盤や、
機械の固定・部品の仕様など「シンプル&チープ」が徹底されています。
「ムーブメント」と言うよりは「クロック」や「目覚まし置時計」といった感じの機械です。
装飾を派手にして銘や日付を入れる事で豪華に見せている面もあります。

インガーソルは時計メーカーではなく1880年代にインガーソル兄弟がニューヨークで起こした
物販会社で、ゴム印から1ドル通販で発展し外注により「ダラーウオッチ」を大量に販売しました。
外注先はウォーターバリーというクロック製造メーカーとのこと。なるほど。

1890年12月23日
1891年1月13日
1901年4月23日
日にちまでが3つも表記されているのが資料性もあって面白いと思います。

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