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■ 懐中時計用ガラス製風防について 


 ガラス風防にはサイズを表すシールが貼ってあるのですが、このシールの接着剤がガラス風防の表面を腐食させてしまっている場合がよくあります。ガラス表面に直にシールを貼り数枚重ねた密着状態で長期間保存されている間に変化が起こったものと思われます。

 シールが貼ってあるもの全てがダメという訳ではなく、キレイな状態もあれば良悪混在の場合もあるので確認が必要です。

 風防のサイズはオープンケース・ハンターケースによる違いや直径・厚さ・膨らみ具合など多種あるので最終的には実際に時計に合わせてみる必要があります。全てのケースに対応できるストックはなかなか持てませんので、機会があるごとに補充しています。


↓シール痕の確認作業。水に浸けてシールをはがし、ノリのぬめりを落とします。 


 左が腐食されたガラス。白い痕が見えます。右は綺麗な状態。ハンターーケース用の薄いガラスです。


 拡大画像。白い所は接着剤のカスがこびりついているのではなく、表面が剥がれて形状的に凹んでしまっています。


 ↓腐食のないガラス表面。違いは一目瞭然です。



 プラスチックの場合は研磨剤を使えば比較的簡単に研磨できますが、ガラスの場合は難しく、ガラス表面の曇り・水垢・油膜除去用としての専用工具はありますが、ガラスそのものを削って磨くようなものではありません。一般に入手できるものを使って一応実験のつもりで以下数種試してみましたがうまくいきませんでした。

 アモール(金属用研磨剤)
 サンエーパール(プラ用研磨剤)
 ナノ粒子アルミナ研磨剤
 珪素(ケイソ)系研磨剤

 最後の珪素系研磨剤ですが、カー用品専門店のウインドウメンテコーナーにありました。これは結果として研磨とまではいかないまでも表面のクスミやカビ等に若干の除去効果がありました。


 シールを剥がして洗浄し、腐食のあるものやスポット(部分的な凹み)のあるもの等を除きます。↓これはオープンフェイス用ですが数十枚ほど状態の良いものを確保。サイズ毎におおまかに分けて保存します。乾燥剤なども同封しておきます。



 カメラ等光学系のレンズもそうなのですが、外側のレンズのみならず胴の内側のレンズでさえカビにやられる場合があります(経験有り)。レンズ表面のコーティング材が腐食を受けるのでレンズにとっては致命傷となります。表面についた指紋からでもカビは全体に広がります。

 古い紙包装を開けたら中の風防十数枚全部もっさりカビにヤラれていた事もあります。昔のガラス風防は貴重な物でもあるので事前にチェックし、品質が落ちないような状態で保存しておくべきだと思います。




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